マルチサイクロンの具体的な仕組みとは
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マルチサイクロンの具体的な仕組みとは

マルチサイクロンは遠心力を利用して水中の異物を取り除く装置で、内部には複数のサイクロンが設置されています。この装置は上部がほぼ均一の大きさですが下に行くほど細くなります。筒状の形をしていてサイクロン部に水が流れ込むと激しい回転によって強力な遠心力が生み出されます。遠心力が水中の異物を分離し、下部に設置されている透明なタンクに溜まります。

マルチサイクロンはドレンバルブを開けば溜まった異物を排出できるので、特別なメンテナンスが不要です。水中の異物をろ過する装置には、他にも砂利やガラス製のフィルターを使用するタイプがあります。前者は緩速ろ過と呼ばれており、多層に敷き詰めた砂利をフィルターとして使います。このタイプは薬品を使う必要がなく、砂利に含まれる藻類や微生物が汚れと一緒に菌類も取り除いてくれます。

使い勝手のよい装置ですが、濁り過ぎた水には対応できずろ過に時間がかかるというデメリットも存在します。緩速ろ過はフィルター内部に汚れが浸透して腐食し、性能が低下するので頻繁にメンテナンスを行わなければなりません。ガラス製のフィルターを使用するタイプはグラスパールフィルターと呼ばれており、性能が優れていて溜まった汚れを排出できます。このタイプもメンテナンスが必要ですが、緩速ろ過のように頻繁にフィルターを交換しなくても大丈夫です。

マルチサイクロンは性能が優れているだけでなく、特別なメンテナンスが不要で扱いやすいというメリットがあります。細かい異物を素早く取り除くことができるので食品工場や化学製品工場、汚水や汚泥の処理場など様々な場所で活躍しています。

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